デアゴスティーニ鉄道模型パーツ付マガジン「週刊 蒸気機関車C62を作る」
「C62を作る」を手にしてみて 2007.09.03(月)
先月28日に発売だったのですが、行きつけの本屋さんではほぼ売り切れになっていて再入荷をお願いしていたデアゴスティーニ「週刊パーツ付きクラフトマガジン蒸気機関車C62を作る」を、本日受け取ってきました。

真鍮を中心とした金属製1/24の蒸気機関車を毎週のパーツで製作していこうというもので、とても恐ろしい企画のものです。1/24の蒸気機関車というと、Nゲージが1/180、HOゲージが1/80ですからそれらに比べると段違いに大きいことがわかります。実物の全長が20メートルをゆうに越えますから、1/24で約95cmくらいになります。普通の机の幅を完全に占有してしまう大きさです。ものすごいシロモノになります。きっとこれを優雅に飾る事ができる場所をもたない人は、完成したら置き場に困るかも知れません。

ただ、大きいわりに外観はすっきりしすぎの感じがします。この大きさならばボイラー周りの配管はすべて実現してほしかったし、動輪の間やキャブの下から向こう側がすけて見えすぎるのもなんとかしてほしいような気がします。たぶん、そのあたりはこだわるモデラーならば見過ごせない部分かも知れません。

蒸気機関車の型として一般的なD51ではなくC62を選択したのは、素人向けというよりは蒸気機関車をよく知っている人向きというところでしょうか。「C62 2」といえばスワローエンゼルと呼ばれる有名な釜で、ベースはD52とのことです。特急「つばめ」を牽引することになったため、デフに「つばめ」のマークが入れられたのが特徴となっています。ちなみにつばめ=スワローは国鉄のマスコットで、それが国鉄スワローズとなり、現在の東京ヤクルトスワローズになっています。そういう「つばめ」ですので、特急「つばめ」の牽引を終えても、デフの「つばめ」マークは取り外されずにそのままとなっています。特急「つばめ」を退いたあとは、北海道で急行「ニセコ」の牽引につき、ここでC62重連でスワローエンゼルが有名になるわけです。

冊子に目を移してみますと、「昭和の鉄道模型を作る」とは違って濃い内容の冊子のように感じます。構成は、
 「蒸気機関車百景」・・・実車シーン写真(カラー7ページ)
 「蒸気機関車列伝」・・・蒸気機関車解説(カラー2ページ)
 「C62メカニックファイル」・・・個別メカ解説(カラー2ページ)
 「ステップ・バイ・ステップ」・・・組立て解説(カラー2ページ)
となっており、蒸気機関車について楽しく読んでいける構成だと思います。

確定はしていないそうですが、完成までは100号までかかるそうです。第1号は毎度の特別価格の990円ですが、通常価格は1890円で毎週発売となります。ざっと計算すると18万円を越える額になります。月に8000円近くをこれに費やすことになります。私の小遣いは月40000円ですから、これから買い続けるかどうかはよく考えなくてはいけません。その他にも、工具セットだの塗装セットだのも販売するそうなので、それらを買う人はさらに出費となります。幸いにも私はそのあたりはすでに持っていますのでなんとか出費は回避できますけど。とはいうものの、完成品ならばとてもそれらの価格では買えないとは思います。楽しみながら自分で製作して完成させることができれば、充分安いのかも知れません。ただ、先に書いたように重厚感あふれるディティールとはいかないのは残念ですが。

本屋のご主人が、「よく売れていますよ。もう定期購読の予約いただいたお客さんもいらっしゃいますよ。」と嬉しそうに語りかけてきます。最近は、暇を持て余すだろう大量定年の金持ち層狙いのこういう企画が多くなってきました。私は、金も無いし定年ではありませんので暇もありませんが、たぶん釣られてしまうような予感がします。

「昭和の鉄道模型を作る」もそうですが、こういう類の雑誌は号を重ねるといつも書店で買えるというわけにはいかなくなります。どこかで予約購読者のみに販売となるのです。ですから、買うほうもどこかで腹をくくらねばいけないということはわかっているのですが。
この内容は、ブログ「いつまでも青く、枯れても青く」から転載したものです。
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