車輌製作記
001:近鉄12200系(2両編成)
2007年9月22日(土)
鉄道模型再開後の車輌製作は、このキットとします。

といっても最初からの製作ではなくて、10年以上前に作りかけたままの中途半端なキットを、完成させることにします。

この12200系は近鉄特急の中でも、私が一番好きな車輌です。
12000系スナックカーの改良増備車で新スナックカーと呼ばれ、1969年に登場しました。最初は2輌編成でしたが後に中間車輌が製造されて、4輌編成、6輌編成が登場しました。今回は、登場当時の2輌編成で、一番スナックカーらしい形をしています。
現在の状態は、写真の通りです。

塗装はエアブラシをはじめて手にした当時に塗装したものですが、10年以上経っても艶もありますし、美しく塗られています。塗装は、はそのままいかしたいと思っています。

窓ガラスは未装着、室内はもともとありません。

完成させるにあったての課題は、レタリング含めての細部の作りこみと室内と、カプラーです。この編成にはモーター車を組み込まないつもりですので、前面のカプラーは必須なのです。左の車輌のようなアーノルトカプラーでは格好が悪いですので、トミックスのTNカプラーを取り付けたいと思っています。右の車輌のカプラーはダミーが付いています。
このキットは、現在では販売中止になっています。25年以上前のグリーンマックスの初期のキットで、床下機器も写真のようにウェイトを兼ねた金属製のものになっていて、実物の配置とは大きく異なっています。

ここも直す(現在の12400系キットを流用)ほうが実物に近づくのですが、ここは割り切ってそのままにします。こういうところはキットの素性をいかしたいと思ってしまうのです。
パンタグラフもすでに塗装済みです。

メッキの上にプライマーを介してプラ塗料を吹き付けてあるだけですが、10年以上経っても剥げてきたりはしていません。

シューの部分には銅色を塗ってあります。
さて、ここからが工作になります。

まずTNカプラーを取り付けられるように加工していきます。加工が必要な部分は、TNカプラーと前面妻板の干渉部分を削り取るのと、床板への取り付け部分です。

前面妻板の加工は写真の部分になります。下が加工前、上が加工後です。リュータとモデリングソーとヤスリで簡単にできます。
床板は、幅の加工と厚さの加工になります。

TNカプラー取り付け部になるところを9.5mm幅になるように削り、厚さを薄くします。厚さは床板を平たいところにおいて、ヤスリで慎重に削ります。

TNカプラーはトミックス#0332が手持ちでありましたので、それを使います。
床板の加工が終わりましたら、TNカプラーを取り付けます。最近の車輌の床板には、TNカプラーの取り付けができる突起があるのですが、今回は何もありませんので、接着剤で取り付けます。

写真がそこまで出来上がったところです。この後、排障器を付けて削った部分を塗装すれば床板は完成となります。
2007年9月23日(日)
今日は床板を完成させておきます。

カプラー取り付け部分の板厚を削りましたので、裏に補強版を貼り付けておきます。削った部分などの未塗装部分を筆塗りで塗装し、その後、排障器を強力瞬間接着剤で固定します。

これで、床板は完成です。
写真のような感じになります。
ここで、実際に線路においてみて連結してみます。排障器があたらないかどうか、カプラーの高さ、カーブでの動きなどを確認します。

連結させてレール上を走らせてみますが、まったく問題ありません。これで床下は完成です。
次は窓ガラスの取り付け。

古いキットですので、窓ガラスははめ込みタイプではありません。今の車輌たちと見比べると見劣りしますが仕方がありません。他のキットの窓ガラスなどを流用すればなんとかなるのでしょうが、ここも割り切っていきます。そういう高精度の部分は、今度発売されるグリーンママックスの12200系完成品に期待することにします。

前面ガラスだけは、ちょっと手を加える必要があります。コーナーが曲面ガラスですので、熱した千枚通しにあてて透明プラ板を曲げて作成します。
窓ガラスを取り付け、行き先方向幕、特急表示板などを取り付けます。

ここまでくると、あの12200系特有の顔になってきます。12200系は、現在の12400系キットでも作成できるのですが、前面のバランス、特にオデコの部分はこのキットの方が、実物の感じがよく出ています。

サイドの「スナックカー」マーク、号車板は、シールはあるのですが、デカールのほうが実感が出そうなので、自作しようと考えています。
ここまでのところで、車体と床板を取り付けて線路においてみます。

懐かしの12200系スナックカーですね。
あの頃の近鉄が甦ってきます。

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